行ったとことか備忘録

閲覧ありがとうございます。都内の散策から旅行で訪れた地方など、これまで行ったところにまつわるスクラップブック的なかんじです。

港町・大洗を歩く―レトロな商店街と神社と素朴なグルメ

日常のいろいろから無性に逃げだしたい衝動に駆られて、知らない街に行くことにした。

①東京より北の方で②海に近くて③日帰りで行ける距離、というざっくりとした方向性のもといつか食べに行ってみたいと思っていたご当地グルメを求めて、行き先は茨城県大洗町に決めた。(2022年2月12日)

 

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水戸駅から鹿島臨海鉄道に乗り換えて大洗駅へ。1両編成の非常にこじんまりとした車両。

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ひらがな主体の駅名看板がかわいい!

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大洗といえば何と言っても『ガールズ&パンツァー』。さっそく作中のキャラ達が訪れた人たちを歓迎してくれている。せっかく大洗に来たというのに、ガルパンについて”女の子たちが戦車に乗ってサバゲ―的なことをする”というイメージ以外の予備知識をなにも持ち合わせていないのが申し訳なくなってしまった...。

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さて、まずは食事処に向かう。事前に食べログで調べた人気の海鮮料理店を目指す。開店前から行列ができるとのことなのでほとんどダメ元である。

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地方ではこのデザインのポストがよく現役で残っている。健気な佇まいにこれからもがんばってほしいと思う。

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さっそく古そうな建物発見。これはがぜん散策への期待が高まる!

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外装の配色がかわいくて妙に気になってしまったのでパシャリ。 

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目的地はこっちではないのだけれど、渋い店舗が立ち並ぶ通りに引き込まれてしまった。髭釜商店街。 

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コンクリート製ごみ箱発見! 

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こんなにギラギラしてない周りに溶け込んだパチンコ店初めて見たな。

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店名から漂う昭和感よ。ピアノ館ということは他にも店舗があったのかな?

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青いトタンが目を引いた「浜の湯」。銭湯?と思ったら隣に建っている民宿のお風呂だった。後で民宿の口コミを見たら、元々は銭湯だったらしく納得。

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大きな通りから1本裏の道に入ると個人商店が軒を連ねる。こちらは東町商店会。

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食事処は案の定えらい行列だったので早々に諦めた。旅先では優先順位が散策>>>>>食事になりがち。

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ここなんだろう?と思ったら月極駐車場。渋い...。

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からしてそうだったけれど、大洗を歩いているとあらゆるところでガルパンキャラを見かけた。これは誇張でもなんでもなくて本当のことで、昭和な雰囲気がビシビシする個人商店ですら店頭にポスターが貼ってあったりキャラの等身大パネルが置いてあるのだ。

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ちらほら”巡礼”目的っぽいグループを見かけた。自分の好きな作品が町中に溢れているなんてうらやましい限りだ。最盛期はさぞかし賑わったんだろうなあ。

一度貼ってそれっきりの日焼けしたポスターを見ていると年月の経過やら流行り廃りのサイクルの速さにしみじみするものがある。

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すてきなフォントのパン屋さん。

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文字だけの手書きの賃貸情報に流通"センター"というが名前が良い。

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鮮やかな外装の1階と渋い木造の2階部分のちぐはぐ感、思わず二度見してしまった。

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バルコニーの曲線がかわいらしい。一方で「プロミネンスマンション」という名前にギャップを感じてちょっとおもしろい。

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赤い外装がやけに印象に残ったお宅。

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実は今回の行き先を大洗に決めた1番の理由は、ローカルグルメエッセイ漫画でみた「みつだんご」がおいしそうで食べてみたかったから。

”団子”と言ってもいわゆるお餅のそれとはちがって、小麦粉で作られているらしい。持ち帰り用(5本入)とその場で1本いただく。1本60円という良心的な価格。

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焼きたてのみつだんごを店先のベンチで食す。パンに近いふわふわの食感、みたらし風のみつときなこが相性抜群でおいしい!素朴なんだけれど、これを食べるために大洗にまた来たいと思えるレベルにおいしかった。写真を撮り忘れたのが悔やまれる...。

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商店街の中では珍しい洋風建築っぽい「東京堂」。あいにくお休みだったけれどどんなお店か気になる。

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こんなところになんで鳥居だけ?と思ったら、

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家と家の間にひっそりとありました。

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ちょうど大洗に行ったころ『電脳コイル』の再放送を見ていたので、鳥居を見るたびにテンションがあがった。残念ながら鳥居のたくさんある階段はなかったけれど。

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港町なので猫もあちこちで見かけた。撮ったときは気がつかなかったけれど、この子オッドアイだ!

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そういえばせっかく大洗に行ったのに大洗磯前神社見に行っていない。それどころか海、遠目にしか眺めてなかったな...。

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こういう階段を見つけたら登らずにはいられない。

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登りきるといい感じの雰囲気のお社が。

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もれなく海が見えるのも最高に良い!ガイドブックには載っていないようなこういう景色を思いがけずに見られたりするから知らない街を歩くのって本当に楽しい。

 

下調べもろくにしないで来た大洗だったけれど、レトロな商店街はグッとくる佇まいの建築ばかりで、ひっそりと点在する神社もそれぞれに趣があったりして期待以上に散策がはかどる街だった。素朴だけどおいしいローカルグルメもあるし、すっかり気に入ってしまった。観光地的な華やかさは正直全然ないけれど、なんだか懐かしくてゆるゆる歩きまわって和める。大洗は個人的に”小さいけれど確かな幸せ”的場所です。

団地の街を歩く―町田ぶらぶら編

テレビでちらりと映った団地が気になって、調べてみたら団地の宝庫・町田にあるらしかった。町田なら気軽に行けるので、休日の午後にのんびり訪れてみたら―お目当ての団地に向かう途中も団地、団地!散策が楽しすぎて時間が足りなかった。

 

2020年12月6日13時頃、横浜線古淵駅」から散策を開始。

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境川沿いに林立する「境川団地」。

 

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団地と給水塔の組み合わせが味のある景観。白い外壁が最高に青空に映える!

 

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ひっそりと風景に溶け込む道祖神。トタンの庇とそこにかかる緑がいい。きれいな花が供えられていたから、地域の人々がきちんと手入れしているのだろうな。

 

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謎の植物置き場(?)。目を引いたのでパシャリ。

 

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道中で思いがけず廃墟マンションに遭遇。

 

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「大和マンション」反対側。屋上の給水タンクが空色でちょっと珍しい配色。空と同化していた。

 

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マンションの向かいには「大和ストアー」なる建物(こちらももちろん廃墟)も。この備忘録を書くにあたり調べたところ、1960年代に開業した個人商店を集めた老舗商業施設で、書店や薬局、美容室、焼肉店などの店舗が入居していたらしい。

2022年2月現在、「大和マンション」も「大和ストアー」もすでに解体済みとのこと。たまたま通りかかって目にした物件だったけれど、もう無くなってしまったと知り一抹の寂しさを覚えた。

 

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この人気のなさがたまらない。

 

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「シーアイハイツ町田」。大きな団地は見ていてわくわくするけれど、うまく撮るのが難しい...。

 

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「町田山崎団地」、個人的にはこれくらいの規模の団地がいちばん好き。

 

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日曜日の午後だけれど誰もいなかった団地の中の小さな公園。ひっそりとした雰囲気がなんとも言えず胸に迫るものがある。

このとき行った場所を確めようとGoogleMapsを見ていたら、わりと近くに「藤の台団地」というこれまた良さそうな団地があったようで、もう少し足を延ばしてみればよかったなあ。航空写真で見ると団地地帯は一目瞭然だ。さて次はどこの団地を見に行こうか。

夏の南房総を歩く―千倉の海、館山の空

あんなに疎ましかった暑さも、真冬には少し恋しくなる。

2021年の夏の長期休暇、またも旅行は断念せざるをえない状況でいてもたってもいられず、せめて日帰りでと南房総を訪れた。

 

8月20日。気持ちよく晴れ渡った絶好の小旅行日和。内房線にゆられてまず向かったのは館山駅

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なぜ館山なのか?理由は単純で「A Y.M.O  FILM PROPAGANDA」の中で散開コンサートの舞台セットを(文字通り)炎上させたシーンの撮影地が館山の平砂浦海岸だからだ。昭和駅、根岸競馬場に次いでささやかな”巡礼”のつもりである。

 

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駅前の観光案内所には超アナログかつ画期的(?)な宿泊施設情報が。あらゆるものがデジタル化されて疲れているわたしのような人間をほっこりとなごませてくれる。

 

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館山駅前からバスに乗って「相の浜」で下車。歩いて平砂浦海岸を目指す。GoogleMapsによれば25分ほどで着けるはずだ。

 

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時折車が行き来するものの、歩行者はゼロ。

 

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沿道に慎ましやかに花が植えられているこの道路、「房総フラワーロード」と名づけられている。シンプルで素直なネーミングが良い。

 

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川の先に海が見えてきた!

 

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最高に夏を感じさせる光景。思わず迷い込みたくなる。

 

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青い空に風になびく赤い旗のコントラストが目に焼きついた。

 

ロケ地である平砂浦海岸で38年前に想いを馳せる―というのがこの日の最大の目的だったにもかかわらず、海辺に出る道がわからなくてさんざん行ったり来たりしたあげくバスの時間が迫ってきてしまい、遠目に海を見ただけで終わってしまったのであった...。致命的な下調べ不足。

 

次の目的に向かうべくバス停へ急ぐ。

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GoogleMapsは往々にして「本当にこの道で合ってるか...?」と不安にさせるルートを提示してくる。一方でハッとさせる景色に出会わせてくれることもあるからいい仕事をする。

 

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バスの時刻は迫っていたけれど、突然目の前に広がった稲穂の海に思わず足をとめてしまった。

 

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汗だくになりながらなんとかバス停「安房神戸」に到着。

 

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向かいに建っていたお宅の外壁が花っぽくてかわいかった...!

 

さて館山の次に向かったのは千倉方面。

村上春樹読者の端くれとして、安西水丸さんの生まれ故郷を一度訪れてみたかった。

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安房白浜」で下車し、歩いて南房千倉大橋公園を目指す。最寄りまでバスに乗っていけば圧倒的に時間短縮になるけれど、知らない土地に来るとできる限り歩いて回りたくなる性分。

 

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歩きはじめて間もなく凄まじい物件に遭遇。断面図みたく家の中が丸見えである...。何よりもすごいのは、一角が崩壊しているものの家自体は廃墟というわけではなく普通に住んでいるっぽいところ。

 

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空色のそらまめ。農作物の直売所だったかな?

 

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空の青さに負けない色味の屋根が目を引いた物件。

 

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目的地はまだ先だけれど、浜辺へ降りられる階段を発見。素通りできるはずがない。

 

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平砂浦海岸へは辿り着けなかったけれど、千倉の海が見られただけでも十分来た甲斐があった。そう思わせるほど美しい情景だった。

 

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なんだこのため息が出るほどかわいい看板は...めちゃくちゃ泊まってみたい。

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錆びたガードレールがいい味出してる。

 

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日本一かわいい名前のバス停なんじゃないだろうか?

 

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寄り道しながら約1時間半。暑さも相まってさすがにくたくたになりながら南房千倉大橋公園に到着。くじらが描かれた広場。

 

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千倉大橋下の釣りスポット(たぶん)。ここの海風がとても気持ちよかった。

千倉大橋には安西水丸さんが描いたタイル絵があるそうで見事に見落としていた。致命的な下調べ不足(2回目)。

 

日も傾いてきたので、「七浦」からバスに乗って千倉駅へ。

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こじんまりとした駅舎をイメージしていたけれど、予想に反してしっかり立派な佇まい。

 

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ホームには地元民ぽいおばちゃんとわたしの2人だけ。

 

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準備不足でぐだぐだになってしまったところもあるけれど、南房総の空と海の青さはほんの少し閉塞感のある日々を忘れさせてくれた。わたしにとって旅は自己療養のひとつで、だからこそやめられない。

寒空の下の迫り来るような身に沁みる雰囲気の海もたまらなくすきなので、今度は冬に訪れよう。ゆっくり温泉に入って一泊するのもいいかもしれない、そんなことを考えながらまた日常に戻っていくのだった。

団地を歩く―団地の中の商店街、人工地盤に建つ団地

近所にそこそこ大規模な団地がある。

小学生のころはその巨大な団地が迷路のようで友達と探索するのが楽しかった。団地に住んでいる友達のもとへ遊びに行く機会もけっこうあって、子供心になんとなく団地を取り巻く親密な雰囲気がすきだった。

 

大人になったいまも団地を見るとワクワクするし心惹かれる。そんなわけで(?)2021年夏の長期連休の一日を団地巡りに充てることにした。(8月21日)

 

まずは赤羽駅の西側に位置する都内有数の大規模団地「赤羽台団地」、ではなくもう少し駅から離れたところにある「桐ヶ丘団地」。地域一帯の住民の買い物場所として団地の中に商店街があるらしい。

くもり空だったものの湿気がすごくて汗だくになりながら、建て替えられたきれいな団地(ヌーヴェル赤羽台)を通り抜けて

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こちらがお目当ての「桐ヶ丘団地」もとい「桐ヶ丘中央商店街」。どうですこの佇まい、素敵でしょう。

 

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住居の下をくぐり抜けて行くと

 

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休日だったからかシャッターが下りた店舗がほとんど。人通りもほぼなかった。

 

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味のある看板たち。「タカハシ」のフォントがかわいい!

 

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駄菓子屋さんの前、ガチャガチャに挟まれたレトロなゲーム機たち。思いきってやってみればよかったなあ...。

 

 

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たくさんの子供たちを乗せてきたであろう遊具たち(現役?)。「おわり」の文字がちょっと抜けてる感じでなごむ。

 

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赤基調の中華料理店と青い壁の見事な対比。

 

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ベランダに干してある洗濯物とか、生活感が垣間見える光景がすきだ。

 

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道路に面した店舗は比較的営業しているところが多い。

 

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グッとくる商店街の反対側たち。

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続いて、電車(都営三田線)の車庫の上に建っているという唯一無二の立地「都営西台アパート」を訪問。

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人工地盤のうえに建っているとは思えないくらいどっしりとした物件。

 

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うまく撮れなかったけれど、本当に団地の下に線路があって車両が停まっていてとても不思議な光景だった。

 

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「西台アパート」の反対側に建っている「ハイラーク高島平」(左)と「公務員志村寮」(右)も外観がなかなかよくて目移りしてしまう。

 

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本当はこの後、歩いて「高島平団地」を見に行ったのだけれど日差しが出てきてバテてしまい(あと外装の改修工事中だったこともあり)写真も撮らずに早々に引き上げてしまったのだった...。そろそろ散策にちょうどいい季節になってきたし、再訪したい。

 

どこか懐かしい光景。垣間見える生活感。ちょっと寂れた雰囲気。かっこいい外観。そんな諸々が一体となって、団地やアパートにはえもいわれぬ魅力がある。ただ、かたちあるものだから古くなれば取り壊されて、二度とその姿を目にすることができなくなってしまうこともある。各地にある魅力的な物件たちが現存しているうちに少しでも多く自分の足で見に行きたいと思う。

 

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かわいい建築「秀和レジデンス」を見に行く

谷中のへび道の中腹くらいにある、窓辺のディスプレイからして素敵な「雑貨と本 gururi」。はじめて訪れた際、とても丁寧で感じの良い店主の方に紹介していただいて購入したZINE「Shuwa is cute-かわいい秀和レジデンス-」(作者・haco)で秀和レジデンスなる建築の存在を知った。さらに「東大の本郷キャンパス近くにあるんですよ」と教えていただき断然興味が湧いてきて、散策がてら谷根千エリアにある物件を見に行った(2021年5月8日、30日)。

 

はじめての秀和レジデンスはこちら。

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東京大学本郷キャンパスの弥生門のすぐそばにある「秀和弥生町レジデンス」。

 

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秀和レジデンスとは、秀和株式会社(昭和32年設立)が建立し販売した一連のマンションにつけられた名称。分譲マンション黎明期の東京を代表するマンションシリーズのひとつだそう。

 

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青い屋根と白い南欧風の青い瓦屋根に白い塗り壁、鉄製柵のバルコニーが特徴と言われている。うーむ、おしゃれ!

 

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ごみ捨て場の扉までデザインにこだわりを感じる。

 

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夜、街頭や窓辺に灯りがともった姿も昼間とはちがった雰囲気がありそうで見てみたい。

 

ちなみに隣の工事(解体?)中の「本郷さくらマンション」も個人的にはグッときた。

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ひらがな表記の「まんしょん」がいい味を出している。

 

続いて2軒目は「秀和湯島レジデンス」。

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着いたときにちょうどUberEatsの配達員が中へ入っていくのが見えて、正直うらやましかった。中も見てみたいなあ...。

 

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エントランスホールへ続く床のタイルがとってもかわいい!

 

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余談。

湯島秀和レジデンスを探しているときに道を間違えてしまったのだけれど、思いがけず目の前にめちゃくちゃかっこいい光景が広がってテンションだだ上がり!

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ここは日本なのか…?香港の写真でこういうの見たことあるぞ。

 

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ずらーっと取りつけられた室外機の迫力がすごい!

あとで調べてみたら「湯島ハイタウン」というマンションらしく、総戸数400戸の16階建てで建物1、2階には、飲食店や食料衣料系の販売店や、クリーニング屋、郵便局や事務所などが入っているそう。意図せずこんなかっこいい物件に遭遇することも散策の醍醐味である。

 

3軒目はこじんまりとコンパクト(?)な「秀和日暮里レジデンス」。

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ほかの2軒がどこか高嶺の花感を醸し出しているのに対して、自転車がバーッと並べられているあたりが庶民的というか、グッと親近感が湧く。

 

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背は低めだけれど、秀和レジデンスの特徴のひとつである塔屋がしっかりとあって存在感を放っている。

 

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同じ名前でも、周りの景色も含めてそれぞれに個性があって愛らしい「秀和レジデンス」。都内に100軒ほどあるらしく、まだほんの一部を見たに過ぎないけれど、すっかり気に入ってしまった。

 

秀和レジデンスのある風景を探しに、休日の楽しみがまたひとつ増えた。次はどの町の物件を見に行こうかなあ。自宅のわりに近所にもあるようなので散歩がてら探しに行くのもいい。青空に映えるデザインなのでもちろん晴れた日に。

 

 

秀和レジデンスについては、アーカイブ的サイト「秀和レジデンスマニア」で詳しく知ることができる。「秀和図鑑」は物件の情報だけでなく写真も豊富で見応えあり!

www.shuwa-mania.net

 

秀和レジデンスの「かわいいところ」を収めた写真集。実物を見に行きたくなること間違いなし!写真はもちろんサイズ感もかわいくて飾りたくなる一冊。

museumshopt.base.ec

 

素敵な雑貨と本に囲まれるしあわせ。谷中に来たら必ず通いたいお店。

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川崎界隈を歩く―鶴見線と巨大団地と廃墟

2020年12月20日

一度も旅行に行けないまま1年が終わろうとしていることにいてもたってもいられなくなって、せめて近場ならと川崎方面へ散策に出かけた。

なぜ川崎かというと、4年前に”YMOプロパガンダ巡礼”と称して鶴見線の「昭和駅」を訪れてからというもの工業地帯を走るローカル感ある素朴な鶴見線がすっかり気に入ってしまったからだった。

tekuteku47.hatenablog.com

 

そんなわけで(?)4回目の乗車となる今回は「大川支線に乗る!」を目的に休日朝6時前に自宅を出発した。鶴見線自体は本数もそこそこあるのだけれど、大川支線は完全に大川駅最寄り企業への通勤用の路線のため1日朝と夕方の2、3本しかないので、まあ必然的に鶴見駅大川駅行きの朝の便に乗ることになる。

 

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土曜日にもかかわらず鶴見駅からの乗客がけっこういて「こんなに大川駅行きの人が…?」と思っていたら、ひとつ前の武蔵白石駅まででほぼ下車。終点大川駅で降りたのは私含めて3人程度だった(写真を撮っていたので同志と思われる)。

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渋い外観の駅舎。元々隣に小屋でもあったのだろうか、側面には原爆型トマソンが。

 

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ここからの流れは①武蔵白石駅まで歩いて戻り、②電車で扇町駅まで行き散策したのち③徒歩で浜川崎駅まで行き南武線で川崎駅へ、である。

 

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散策開始早々、大川橋から眺めた扇町方面の工場群にテンションだだ上がり!

 

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煙突から立ち上る大量の煙が冬空にめちゃくちゃ映える。これぞ工業地帯という情景がたまらない...!(休日のため人通りはほとんどないが、朝から興奮気味で写真を撮りまくる怪しい女がひとり...)

 

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武蔵白石駅付近の踏切の架線、なんとなく巨大生物のようで迫力がある。錆び具合がまたいい味を出していて、いつ見てもグッとくる。

 

予定していた時間の電車に乗って終点扇町駅へ。ここでも下車した人はほとんどいなかった。大川駅ですれ違った、折り返しの電車に乗って行っていた親子(父母+鉄道好きらしい小学校低学年くらいの息子)に再び遭遇。「こいつまたいる」と思われただろうな...。

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扇町駅は猫の駅として有名で、以前来た時は駅の入口に何匹も寝そべっていたのだけれど今回は点在する三匹しか見かけなかった。

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入口のアーチのようなものが特徴的な佇まい。

 

扇町駅からは事前にGoogleMapのストリートビューで予習していた道を辿る。小心者なので予習していなかったらおそらくびびってすぐに引き返していたと思う。

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この光景が目の前に出てきた衝撃。かっこよすぎる!間違って敷地内立ち入ってしまっていないか確認しながら先に進む。

 

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大川橋から見たであろう大量の煙を排出している工場その1。

 

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大川橋から見たであろう大量の煙を排出している工場その2。

空を仰ぐと煙がどんどんこちら側に流れきていて迫力がすごかった!そういえば不思議とこの辺りは工業地帯特有の独特な匂いはしなかったな。

 

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『A Y.M.O FILM PROPAGANDA 』の冒頭に出てくる「昭和駅」。初めて鶴見線に乗るきっかけとなった駅でもある...のだけれど、2年前に来たとき近代的なこじんまりとした外観に変貌を遂げていてだいぶ動揺した。YMO遺産がまたひとつ失われてしまった...。

 

閑話休題

 

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浜川崎駅へと向かう道すがらの工場たち。やはり巨大なプラントというのは迫力があってかっこいい!

 

さて次なる目的地へ向かうべく浜川崎駅から南武線に乗り込み川崎駅で下車。駅から徒歩20分くらいにある「河原町団地」というのが、巨大なうえかなりかっこいい造形らしい。

若干道に迷いながらたどり着くと、本当にこれは団地か?と思うほどいわゆる「THE・団地」のイメージからはかけ離れてた建物がそびえ立っていた。

 

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 とにかく見た目のインパクトがすごい!こんなかっこいい団地が存在していたとは...なんだか日本じゃないみたいだ。ちなみにこの斬新な逆Y字の構造は下層階の日当たりを良くするために生み出されたのだそう。

 

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開放感のある広大なエントランスホールのような空間。 

 

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中庭にはカラフルなイスだろうか。 学校帰りの子供たちが遊んでいそうな雰囲気。

 

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エレベーターホールも広々としている。 奥に見える扉はダスト・シュートの設置された部屋。

 

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上層階はかなり見晴らしがよく、建物の白い外壁と青空のコントラストが美しい。 

不動産サイトの情報によると、河原町団地は1975年10月に竣工した15階建て全440戸の大規模マンションで住戸によって多様な間取りとなっているそう。夏には団地内の一大イベントとして神輿や盆踊りもあるお祭りが行われるとか。住んだことはないけれど、子どもの頃近所の団地での夏祭り、毎年楽しみにしてたなあ。そんな情景を思い浮かべつつ巨大団地をあとにした。

 

最後に川崎じゃないけれど鶴見線(というか「昭和駅」)とセットで行きたくなる場所、根岸競馬場で今回の小旅行を締めくくろうと思う。

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 前回も全く同じ構図で撮ったけれど、なんだか来たからにはここから撮らずにはいられない。

 

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4年前と変わらず荘厳な佇まい。ただ、前回来た時はしっかり塞がれていた窓の一部が劣化により剥がれ落ちてしまったのだろうか、中が見える状態に...廃墟にしては内部の状態がきれいに保たれていると聞いたことがあるけれど、風雨が吹き込んで荒廃してしまったらと不安になる。

 

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こちらも窓の向こう暗闇が目立つ。

 

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こんなところに猫さんが!

 

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いま現存してくれているうちはその姿をこうして見ることができるけれど、廃墟の性質上いつなくなるかもわからない。きちんとした管理のもと修復や保存がされない限り老朽化によって解体されてしまった二等馬見場と同じ道を辿ることになるのではないか、根岸競馬場の遺構はこれからどうなっていくのだろう...と私なんかが考えてもどうしようもないことをぼんやり思いながらしばらく眺めていた(もちろんBGMはYMO『邂逅』)。

 

最後はなんだか少ししんみりした気持ちになりつつも、鶴見線、工場、団地、廃墟と川崎界隈をめぐる1日の充実感は1年間どこにも旅行へ行けなかったということもあって一入だった。

今度はまだ行ったことのない千鳥町方面まで足を伸ばしてみたいし、夜景の臨める時間帯に鶴見線に乗車してみたり桜の季節に根岸競馬場へ行ってみるのもいいなあ。写真を見返しながら早くも次が楽しみになっている。私が見てきたのはほんの一部に過ぎないけれど、川崎は本当に良いところです。

 

「軍艦島」上陸体験

中学1年の時、近所の図書館で小林伸一郎氏の写真集『NO MAN’S LAND 軍艦島』を見て衝撃を受けたことをよく覚えている。

その本に収められていたのは、風光明媚な絶景でも、癒しの動物でも、日常を切り取ったスナップ写真でもなかったからだ。かつて多くの人々がひしめき合い暮らしていたというたしかな生活の気配が残りつつ、静かに朽ちてゆくのを待つ人工海上都市の姿。それまで見たことのない世界だった。廃墟に興味を持つきかっかけとなった出来事である。

それからかれこれ10年以上経ち、自分の中で憧れというか神格化された場所になりつつあって、そんなに気軽に訪れていいのだろうか、、、という謎の葛藤の末、やっぱり1度本物を見たいという気持ちが優ってしまった。そんなわけで、軍艦島上陸ツアーに参加すべく長崎への旅行を決めたのだった。

 

2泊3日の長崎旅行。初日はのんびり島原を観光。2日目は池島を散策。池島については別の記事にまとめたのでよろしかったらどうぞ。

 

tekuteku47.hatenablog.com

 

そして最終日。いよいよ軍艦島上陸ツアー当日である。

天候によっては上陸できないこともままあるそうで、それだけが心配だっだのだけれど、案内の方曰く年に2回あるかないかくらい上陸に適した日だったそう。

軍艦島へ行く前に高島へ立ち寄り資料館を見学。立派な軍艦島の模型が印象的だった。

 

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高島を後にし、再びフェリーへ乗船。船酔いを警戒してあらかじめ酔い止めを服用していたけれど、波は穏やかで全く心配はなかった。

にわかに乗客がざわつきはじめる。ついに見えてきた!

 

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 テンションが上がってひたすらシャッターを押しまくる。(結果見直してみると同じような写真ばかりに、、、)

 

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現存する端島神社の祠。いまもひっそりと高台から島を見守っているようだった。

 

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上陸後は要所要所で案内の方の説明を聞きながら整備された通路に沿って島内(というほどまでは内部入っていないけれど)を見学。

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貯炭ベルトコンベアの支柱。

 

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7階建ての鉱員住宅アパート30号棟(右)と31号棟(左)。日本初の鉄筋コンクリート造りアパートで、31号棟には共同浴場や郵便局があったそう。2階部分を貫通するように石炭採掘時に出た捨石(ボタ)を捨てるためのベルトコンベアが通っていたらしい。

 

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右奥に見えている白い建物は、夜間の航行の妨げにならないよう設置された肥前端島灯台

 

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町立端島小中学校。小中合わせて750名ほどの生徒が在籍していたそう。子供たちの賑やかな声で溢れていただろうかつての学び舎は、がらんどうな抜け殻となり静かに佇んでいた。窓越しに向こうの青空が見えるのがしみじみとよい。

 

小さくも圧倒的な存在感を放つその海上都市は、役割を終えてひっそりと着実に朽ちていっていた。けれど後世に遺そうと活動してくれている方々のおかげで、私はこうして長年の憧れであった軍艦島の地を踏み自分の目でその姿を見ることができたのだ。

10年以上前に邂逅した「誰もいない島」。いまでは観光スポットとしてツアーが組まれ、誰でも容易にアクセスが可能になった。住民が去り廃墟となった今もなお、人々を惹きつけてやまない存在となっているようだった。

 

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 ツアー参加中は目の前の光景に圧倒されて、感動やら興奮やらであっという間に終了したのであった。 あっという間だったし、私が見られたのはほんの一端だけれど、そこにある独特な空気とか凄みのようなものを肌にひしひしと感じることができた。この体験は私の平凡な人生をささやかに、されど確実に豊かなものにしてくれたように思う。

 

気軽に旅行へ行くことが難しくなってしまった現在、時々長崎旅行で訪れた池島と軍艦島で目の当たりにした、かつて炭鉱で栄え日本の近代化を支えてきた現場の「その後」の姿を思い出す。そして同時に思い浮かべる言葉がある。

”かたちあるものはいつか消える。かたちないものだって、いつかは消えていく。残るのは記憶だけだ。”(村上春樹『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』)

 

失われてしまう前に、この記憶が薄れてしまう前に再び訪れることができたらいいと切に願う。