団地を歩く―団地の中の商店街、人工地盤に建つ団地
近所にそこそこ大規模な団地がある。
小学生のころはその巨大な団地が迷路のようで友達と探索するのが楽しかった。団地に住んでいる友達のもとへ遊びに行く機会もけっこうあって、子供心になんとなく団地を取り巻く親密な雰囲気がすきだった。
大人になったいまも団地を見るとワクワクするし心惹かれる。そんなわけで(?)2021年夏の長期連休の一日を団地巡りに充てることにした。(8月21日)
まずは赤羽駅の西側に位置する都内有数の大規模団地「赤羽台団地」、ではなくもう少し駅から離れたところにある「桐ヶ丘団地」。地域一帯の住民の買い物場所として団地の中に商店街があるらしい。
くもり空だったものの湿気がすごくて汗だくになりながら、建て替えられたきれいな団地(ヌーヴェル赤羽台)を通り抜けて
こちらがお目当ての「桐ヶ丘団地」もとい「桐ヶ丘中央商店街」。どうですこの佇まい、素敵でしょう。
住居の下をくぐり抜けて行くと
休日だったからかシャッターが下りた店舗がほとんど。人通りもほぼなかった。
味のある看板たち。「タカハシ」のフォントがかわいい!
駄菓子屋さんの前、ガチャガチャに挟まれたレトロなゲーム機たち。思いきってやってみればよかったなあ...。
たくさんの子供たちを乗せてきたであろう遊具たち(現役?)。「おわり」の文字がちょっと抜けてる感じでなごむ。
赤基調の中華料理店と青い壁の見事な対比。
ベランダに干してある洗濯物とか、生活感が垣間見える光景がすきだ。
道路に面した店舗は比較的営業しているところが多い。
グッとくる商店街の反対側たち。
続いて、電車(都営三田線)の車庫の上に建っているという唯一無二の立地「都営西台アパート」を訪問。
人工地盤のうえに建っているとは思えないくらいどっしりとした物件。
うまく撮れなかったけれど、本当に団地の下に線路があって車両が停まっていてとても不思議な光景だった。
「西台アパート」の反対側に建っている「ハイラーク高島平」(左)と「公務員志村寮」(右)も外観がなかなかよくて目移りしてしまう。
本当はこの後、歩いて「高島平団地」を見に行ったのだけれど日差しが出てきてバテてしまい(あと外装の改修工事中だったこともあり)写真も撮らずに早々に引き上げてしまったのだった...。そろそろ散策にちょうどいい季節になってきたし、再訪したい。
どこか懐かしい光景。垣間見える生活感。ちょっと寂れた雰囲気。かっこいい外観。そんな諸々が一体となって、団地やアパートにはえもいわれぬ魅力がある。ただ、かたちあるものだから古くなれば取り壊されて、二度とその姿を目にすることができなくなってしまうこともある。各地にある魅力的な物件たちが現存しているうちに少しでも多く自分の足で見に行きたいと思う。