かわいい建築「秀和レジデンス」を見に行く
谷中のへび道の中腹くらいにある、窓辺のディスプレイからして素敵な「雑貨と本 gururi」。はじめて訪れた際、とても丁寧で感じの良い店主の方に紹介していただいて購入したZINE「Shuwa is cute-かわいい秀和レジデンス-」(作者・haco)で秀和レジデンスなる建築の存在を知った。さらに「東大の本郷キャンパス近くにあるんですよ」と教えていただき断然興味が湧いてきて、散策がてら谷根千エリアにある物件を見に行った(2021年5月8日、30日)。
はじめての秀和レジデンスはこちら。
東京大学本郷キャンパスの弥生門のすぐそばにある「秀和弥生町レジデンス」。
秀和レジデンスとは、秀和株式会社(昭和32年設立)が建立し販売した一連のマンションにつけられた名称。分譲マンション黎明期の東京を代表するマンションシリーズのひとつだそう。
青い屋根と白い南欧風の青い瓦屋根に白い塗り壁、鉄製柵のバルコニーが特徴と言われている。うーむ、おしゃれ!
ごみ捨て場の扉までデザインにこだわりを感じる。
夜、街頭や窓辺に灯りがともった姿も昼間とはちがった雰囲気がありそうで見てみたい。
ちなみに隣の工事(解体?)中の「本郷さくらマンション」も個人的にはグッときた。
ひらがな表記の「まんしょん」がいい味を出している。
続いて2軒目は「秀和湯島レジデンス」。
着いたときにちょうどUberEatsの配達員が中へ入っていくのが見えて、正直うらやましかった。中も見てみたいなあ...。
エントランスホールへ続く床のタイルがとってもかわいい!
余談。
湯島秀和レジデンスを探しているときに道を間違えてしまったのだけれど、思いがけず目の前にめちゃくちゃかっこいい光景が広がってテンションだだ上がり!
ここは日本なのか…?香港の写真でこういうの見たことあるぞ。
ずらーっと取りつけられた室外機の迫力がすごい!
あとで調べてみたら「湯島ハイタウン」というマンションらしく、総戸数400戸の16階建てで建物1、2階には、飲食店や食料衣料系の販売店や、クリーニング屋、郵便局や事務所などが入っているそう。意図せずこんなかっこいい物件に遭遇することも散策の醍醐味である。
3軒目はこじんまりとコンパクト(?)な「秀和日暮里レジデンス」。
ほかの2軒がどこか高嶺の花感を醸し出しているのに対して、自転車がバーッと並べられているあたりが庶民的というか、グッと親近感が湧く。
背は低めだけれど、秀和レジデンスの特徴のひとつである塔屋がしっかりとあって存在感を放っている。
同じ名前でも、周りの景色も含めてそれぞれに個性があって愛らしい「秀和レジデンス」。都内に100軒ほどあるらしく、まだほんの一部を見たに過ぎないけれど、すっかり気に入ってしまった。
秀和レジデンスのある風景を探しに、休日の楽しみがまたひとつ増えた。次はどの町の物件を見に行こうかなあ。自宅のわりに近所にもあるようなので散歩がてら探しに行くのもいい。青空に映えるデザインなのでもちろん晴れた日に。
秀和レジデンスについては、アーカイブ的サイト「秀和レジデンスマニア」で詳しく知ることができる。「秀和図鑑」は物件の情報だけでなく写真も豊富で見応えあり!
秀和レジデンスの「かわいいところ」を収めた写真集。実物を見に行きたくなること間違いなし!写真はもちろんサイズ感もかわいくて飾りたくなる一冊。
素敵な雑貨と本に囲まれるしあわせ。谷中に来たら必ず通いたいお店。