奥多摩の巨大工場と廃墟
大学時代、サークルで奥多摩へキャンプに行ったことがあった。その時は全く知らなかったのだけれど、最近になって奥多摩駅のすぐそばに「奥多摩工業氷川工場」という要塞のように巨大で、どことなく廃墟の趣がある工場があると知った。
ぐずぐずとした天気が続いていた梅雨の真っ只中、運良く休みの日に雨が止んでいたので青梅線に揺られて奥多摩へ向かった(2019年6月16日)。
約2時間かけて奥多摩駅到着。別件で朝から外出していて、着いた頃には空腹状態だったけれど、時間が惜しいので駅近くの個人商店で買った菓子パン片手に散策を始める。駅の裏にある町立氷川学校の方へ行ってみると、校舎の奥に工場が見えた。存在感がすごい!
学校の敷地沿いに歩いて行き、校舎裏に見えていた工場を目指す。
左は工場の敷地内へと続いているので、右の道を進んでいくと、、、
かなりの至近距離!例によって人通りは全くなく、工場敷地内にも人影がなかったのでじっくり観賞することができた。
このサビ具合、たまらない、、、!全体的に廃墟感が漂っているけれど、もちろん現役。ベルトコンベアのようなものがキュルキュルと動いている音がしていた。
今度は駅前の道を通って日原川沿岸から工場を見に行くことに。
学校裏からの眺めとはちがい、圧倒的なスケールで視界いっぱいに広がる灰色の壁はまさに要塞、、、!
川からちょっと離れた日原街道からの眺めも圧巻!
まさか都内にこんなかっこいい工場があったとは。始終感動しっぱなしの氷川工場見学だった。いつかここが本当の廃墟になったら、、、と思わずにはいられなかった。
ついでに立ち寄り、鳩ノ巣
ユニーク(?)な駅名で以前から気になっていた青梅線の「鳩ノ巣駅」。
調べてみたところ、どうやら駅の近くに廃墟の旅館があるらしく、せっかくなので行ってみることにした。
鳩ノ巣駅は奥多摩駅の2つ隣。今思うと普通に電車を待てばよかったのに、なぜか張り切ってしまって青梅街道をひらすら1時間近く歩く、、、途中歩道がないところが結構あって、トンネル内なんかは走行する車に申し訳ないくらいスリリングだった。ただ、着いた時の達成感は一入だった。
鳩ノ巣には奥多摩町有数の絶景スポット「鳩ノ巣渓谷」があり、ウォーキングや川遊びなど観光の要になっているようだ。もちろん営業している旅館もあったけれど、ひっそりと廃業してしまった旅館がそのままに残されていた。
すぐ下に渓谷があり、紅葉のシーズンにはさぞかし美しい光景が見られただろう。かつて賑わっていたはずの、今は全く人気のない旅館に少しだけ思いを馳せながら奥多摩散策を終えた。